ときめきの場所
2011年 04月 09日
で、今日、ときめいた。場所は放射能の雨が降り、桜が満開だというのに人の少ない上野公園、東京国立博物館。今年から3年間東博でボランティアをする。そのための研修の初日が今日だった。大好きな東博の関係者の仲間入りをする。それだけでかなりどきどき。関係者のみが通ることを許される地下道を通る。古い建物につきものの沈殿した空気、人の気配がしみ込んだ木製のドア。雑多な廊下。大きな業務用エレベーター、天井の高さ、湿度、匂い。文化財を守る場所独特の雰囲気。アドレナリンでまくり。
耐震工事を行っているために閉館中の東洋館。ボランティア室はその東洋館の一角にある。ボランティア室からふと、内装準備中の展示室の絨毯が見えた。私は昔、ここでエジプトのミイラや西域のガンダーラ彫刻の仏像に恋をしたのだ。やばい。超ときめく!!どんな色男やハンサムでも文化財の持つあの色気に勝つことは、ゼッタイできない。
展示室の絨毯をちら見しただけで、恍惚状態の私。幸せすぎるう~。これから3年間は「あたしココの関係者だからぁ~。もちろんセキュリティカードで、展示みるのいつでも無料だしィ~。チョーよくない?」って感じ。
3年たつと「卒業」しないといけないそうだから、せいぜい若冲の作品や芸大の先輩方の作品に話しかけよう。「うわアあなたステキね。いいわあ。私もあなたみたいな作品つくりたいのよ。秘密を教えてくれない?」って。
おっと、もちろんボランティアの仕事も忘れていません。東博のファンを増やすことです!来場者の役に立つことです!ま~ったく問題なし!でも「中国語話せます」のバッチだけはちょっと無理かなぁ。全部の中国人のお客さんがトイレの場所や出口だけを聞いてくれるならば良いけれど。「これいくら位の価値の物なの?なんで中国のものあるの?」など聞かれたら困ってしまう。
3月11日の地震でも、東博では被害を受けた作品はひとつもなかったという。もちろん建物にも被害はなくて、当日いたお客さん達は全員が無事に退避したとのこと。完ぺきだ!すばらしい!
写真は、展示室で見かけた木喰自身像。80センチくらいの像だけど表情が本当に素敵でうっとり。ほとんどの作品を写真撮影OKにしている東博、すごい!