東京国立博物館が好き。
2011年 05月 01日
上野の博物館のボランティアの話。先輩ボランティアさんから聞いた話が上記。彼女の胸には“I speak English”のバッチが輝やいている。ふえ~本気で中国語とスペイン語で案内できるようになっておかないと、選考に受かった身として申し訳がない!「名嘉真さん英語はどう?外国人の来館者多いから、嫌でも英語話す必要あるわよ。」ほんとだ。震災後きれいに姿を消した外国人観光客達が戻りつつある。そして早速、英語の必然に迫られた。
「私はフランス人で英語うまくできないんだけどいい?縄文時代の作品は、何処に行けば見れますか?」「えーっとYou have to go ..あれ?階段って英語でなんだっけ?美術品って何って言うんだっけ??」・・私を教育してくれた英語の先生達。ごめんなさいっ。
女子美では英語教育には力を入れていたし、日本人教師達も発音が良かったから、私の英語も発音だけは良い。そのおかげで「英語が上手」だと思われてしまう。真剣に文法と単語を勉強することにしよう。
東博では毎日、およそ300人のスタッフが働いているという。そのうちの20人程がボランティアだ。皆さん東博を愛する人達で、美大出た人や大学で東洋美術史を学んだ人、学芸員資格を持つ人、大学で教えていた人、英語を教えている人等、教養のある人が多い(私だって美大出て、学芸員資格あって、一応語学できるはずの人で、会社務め経験あるわけだから、この場所においてはそんなに条件悪くない。何よりも美術館と博物館が好きだし)。
来館者は、はじめてくる家族連れやアベックも多いが、毎日来館するプロの来館者達も多い。彼らはどんどん質問してくる。「争図どこ?」「次は五百羅漢図いつ出る予定?」「雪舟の作品はいつまで展示しないの?」「今年文化財の指定を受けた作品の傾向は何?」「そんなこともわかんないでココいるの?」・・1年目ボランティアに、わかるかあっっ!
先輩ボランティアが笑顔で対応を変わってくれる。「お客様、よくいらっしゃっている方ですね。文化財にお詳しいんですね。あいにくと私は建物が専門なので、日本画には詳しくありません。お手数ですが、インフォメーションの女性に訪ねて頂けますか?お時間ある際にはいろいろ教えて下さい。」・・おー!ぱちぱち。これは本気で所蔵作品についても勉強しておかないと質問に答えられない。
写真は、5月22日まで展示の、菱川師宣「見返り美人」。私は初めて実物を見たが、意外に小さいのが印象的だった。縦横30センチくらいだろうか。緻密に美しく描かれている。
菱川師宣「見返り美人」は、本館2階8室の隅に展示中。4年ぶりの公開だから、貸出されどこかで公開されるとしても次に実物を見ることができるのは4年後になる。この機会をお見逃しなく!
「今年の東博どうしたの!?国宝クラスを惜しげもなくジャンジャン公開してて、大丈夫??」と先輩Vが言っていたけれど、私も同感。今年の東博の大放出は本当にすごいことなので、是非東博に行ってね!