東博の幽霊
2011年 07月 04日
東博で先輩ボランティアがいった。古くて暗くて長い地下通路を歩いている時の事。
「出るっていったらアレですか??」話が面白くなったぞ!「雨の日に良く出るらしいよ。ここ古いからねえ。」
上野で殺された彰義隊の霊?それとも寛永寺の僧侶?衣装まではわからないが、見える人には、様々な時代の子供から老人までの霊が見えるという。
1864年7月4日「上野戦争」が新政府と彰義隊の間で起きている。その舞台は寛永寺。寛永寺の本堂は今の東博があった場所にかつてあった。この日の死者は新政府と彰義隊あわせておよそ400人。なんと今日も7月4日。この戦争で亡くなった人たちのまさに命日!げっ怖い〜!
家でこの話をすると母がいった。「きっと出るだろうね。古いものがたくさんあるから。」
母は(死んだ兄も)霊感がある。母の友人にはやっぱり霊感がある人が多くて、ある絵仲間は古いタンスを見るとたいてい一人か二人おばあさんがそのタンスの前に座っているのが見えるという。大事にされたモノにはその持ち主の気持ちなどが染み付いているのだ。
そう考えると、700年前の書画、1200年前の仏像などざらにある東博。仏像や隠れキリシタンが持っていた事物など、祈りの対象となったものが多いから(そして持ち主はキリシタンなら殺され、大名なら焼き討ちにあい、仏像は様々な人の手を経て)多くの人間の想念をしょっているのは当たり前。
お隣の東京芸大は私の学生時代、「出る」というもっぱらの噂だったし目撃者も多かった。(ちなみに女子美も多摩美も普通にでていた。)なんとなく暗くてじめじめしているから、その噂は信じられて本当に怖かった。
平成の世も23年目になり、暗くてじめじめした場所はなくなり、幽霊達も消えていると思っていた。でも今でも異世界への回廊が残ってるとしたら、それはこの東博以外はありえない。
夏の夜、博物館で「真夜中の博物館ツアー」やったら面白そうだなあ!映画「ナイトミュージアム」みたいに、仏像が恋を語ったり、ミイラは踊ったりしているのかもしれない。大階段で浮世絵から飛び出した美女達がファッションショーをしてたりして。
何年も開けられていない扉もある。開ける扉を間違えて、異世界に行かないよう、気をつけなくちゃ!