人気ブログランキング | 話題のタグを見る

やっぱり東博がすごく好き!

やっぱり東博がすごく好き!_c0192202_1562124.jpg「この建物は明治41年に大正天皇のご成婚をお祝いして建てられました。東洋館が閉館中ですので、現在東洋館の所蔵品を展示しています‥」

東博の西洋式建物である表慶館で東洋館室長による研修を受けた。ユーモアを交えながら出てくる室長の言葉の端々から、博物館を愛する気持ちが伝わってくる。そんな彼を取り囲む私たちもいつの間にか遠い旅をしている。休日だというのに静けさ漂う表慶館は、神父の声を耳を傾ける信者の集いのような熱気に包まれる。

やっぱり東博がすごく好き!_c0192202_15133548.jpg昔から東京国立博物館は、私が最も好きな場所だった。中でも大好きだったのは本館の右手にある東洋館。校倉作りのような様子をしていて寂れた「倉庫」感が漂う。

倉庫。私達のために展示しているのではなく、「本当は作品を保管することだけが目的なのだけど、しょうがないわね。ちょっとだけ見せてあげるよ」といった雰囲気の東洋館。

展示されていたのはエジプトのミイラや日本の古墳時代の石棺など。展示品が変る事はほとんどない。見に来る人も少なく、見学者はそれぞれじっくりとお気に入りの作品と対面する。作品を通して旅をするのだ。シルクロードのタクラマカン砂漠を、聖なる川流れるエジプトを、神秘的な太鼓の音が轟く明日香の世界を。

小学生の頃、私はここで海外に対する強い憧れを育てた。特に好きだったのはガンダーラ仏像であった。

ガンダーラ仏像とは、インドでつくられた丸っぽいプロポーションの仏と異なり、今のパキスタン近辺で作られたギリシャ彫刻のように彫りの深いヨーロッパ人の面影を
やっぱり東博がすごく好き!_c0192202_18212869.jpg伝える美しい仏達。今見てもやはり美しい。その微笑は眺めて飽きる事を知らない。美の神様たち。永遠を旅する美神たち。

「”オリエンテーション”という言葉は、orient東を意味しており、大英博物館で最初の部屋にエジプトの作品を展示した事に由来する。以来、orientationは、”物事のはじめ”を意味するようになった」と、大英博物館二行った時に知った。来年リニューアルオープンする東博の東洋館もきっとエジプトの間から始まるのだろう。今から大変楽しみだ。

写真、表慶館に展示中の東洋館の作品。中でも中国の「揺銭木」が大変立派で面白い。今も昔も中国人はお金が好きなんだなあ!
by office-maki | 2011-07-12 14:47 | 東博が好き | Comments(0)

制作した作品と、日々の感動を自由気ままにアップしています。下の各カテゴリ(●絵、★文章)もどうぞご覧下さい(^-^)♪ なかま まき


by office-maki
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31