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引き続き吉本有里さんの話。

吉本有里さんの友人で、子供を産んだ事により心の病になった女性がいるそうだ。子供を育てることができない。彼女の母親が赤ん坊の世話をする事になった。数年後、彼女の病はだいぶ癒えていったが、子供に対する申し訳ない気持ちでいっぱいだった。産まなければよかった、と幾度も思った。

引き続き吉本有里さんの話。_c0192202_1173077.jpg世の中には自分が産まれる前の事を覚えている人間がいる。彼女の息子もそんな子供だった。彼は自分が母親の胎内に宿る前のことを覚えていた。

「僕じゃない他の子が、お母さんのお腹の中に入ろうとしていた。僕はなんとしても生まれたかったから、その子を蹴落としてお母さんのお腹の中に飛び込んだんだ。」

吉本有里さん自身は、妊娠した時「風の音が聞こえる場所で子供を産みたい」と思い、同時にお腹から「風の音が聞こえる場所で生まれたい」という子供の声が聞こえたそうだ。

そんな話を聞きながら、思った。
「ああ、私も『この両親から生まれたい』と思って、飛び込んで来たんだろうな。」

母は、私と兄が生まれる前後に子供3人を死産・流産している。私は兄と姉達4人を無くしているのだ。で、思った。「やっぱり姉達も兄も、死んだ後も大事に思ってくれる母から生まれたかったんだろうな」って。きっと生まれる前には、人生のあらすじを読んでいて、何歳くらいに死ぬかも含めて、どんな人生を歩むかわかってるに違いない。今は忘れてしまっているけれども。

そんな事を考えながら家に帰ったら母が「今日何かあった?」と飛びついて来た。私の姿が見えて、何度も大きな叫び声を出してたんだって。

前にも数度、母は私の生霊(?)を見ている。どれも「旅行先に靴下を持って行くのを忘れて悔しがってる私」、「旅行先で笑ってる私」等くだらないもの(普通は生霊が現れるってのは死ぬ直前だそうだ)。

この日はラフターで大声で笑ってたから、そんな私の姿が母に見えたという訳。「もうちょっとましな理由で現れろよ、私の魂‥」と我ながら思う。

母にこの事をいったら「たぶんマキちゃんは二人いるんだろうね。」とぽつんといった。うん、きっと姉達や兄が私にくっついているに違いない。自分たちの形が無いから、私の姿をして私の事を母に伝えに行くのだろう。「どうせいるんだったら、素敵な男性を私の方に引っ張ってくれればいいのに」なんて俗なことを願う私だった。
by office-maki | 2011-07-19 10:37 | 日記 | Comments(0)

制作した作品と、日々の感動を自由気ままにアップしています。下の各カテゴリ(●絵、★文章)もどうぞご覧下さい(^-^)♪ なかま まき


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