空海と密教美術展!
2011年 07月 21日
今日東博に行く予定は無かったのだけれど、空から降り注ぐ雨を見ていたら無性に展覧会に行きたくなった。雨は空から落ち海へと注ぐ。雨の日ほど、空海にふさわしい日は無い。
そんな訳で台風の中「空海と密教美術展」を観に行った。私みたいな人が多かったのか、台風に関わらず130人が開場待ちをしたという。
作品数は99点(うち国宝重文は98点)と多くはないが、さすが東博!国宝級・諸寺の秘仏・秘宝クラスの作品の展示。特に保存の難しい、掛軸の特別大きいものが何枚も出ていた。1000年の間大事に大事に守られて来た秘宝がずらりと並ぶ。不動明王は下方から光を当てており影は炎のように、菩薩像は影が光のようにバックに映え、幻想的でたいへんに美しい。
そしてなんといっても東寺の仏像たち!東寺で見るよりもライティングがきれいで、作品の細部が闇に浮き上がる。一体ごとに台座が組んであるので360度から至近距離で見ることができた。台座の蓮華に刻まれている彫刻も、邪鬼の表現も実に美しい。
今回初めて見れた仏達の背面。なんて美しい!仏様達はけっこう肉付きが良くて、素肌の様子はかなりセクシー。抱きつきたくなる。写真の梵天様腕は広げた様子が強調され、東寺で見るよりずっと男前度がアップ。思わずその胸元に飛び込みたくなる!
また 、本館で展示されている、真如苑と光得寺の大日如来像も必見。やたらと見学者が多くて「なんだろう」と 思っていたら、見学者が説明してくれた。
最近発見されたばかりの運慶作品で、古美術商が100万円程度で買いオークションで真如苑が14億円で購入、東博に管理をまかし たという作品。しかも由来のはっきりしている仏像で、足利の足利家にてまつられていた仏像だ。くわしくはネットで「真如苑 大日 」と検索すると動画を見る事ができる。 90センチ程度の像だけど、非常に肌が美しく、若々しい像!
「空海と密教美術展」では東寺の風信香というお線香を買って帰った。東寺でたかれている匂いだ。仏像の匂いでもある。「空海と密教美術展」も真如苑の大日如来像も美術マニアなら必見!是非お早めに東博にお訪れあれ!
仏像三昧いいですねえ〜うっとりします。
ブログリンクさせて頂きました〜
これからもよろしくお願いします☆
I氏:ぼくは、仏像よりも仏像がのっている台の方をみます。蓮です。蓮の器に、人々の胸中の花(仏像)が形になって盛られているわけです。ぼくの作品も、あえて仏像を伏せた台座であると見ることもできます。だから三尊の配置です。面白いでしょ?
私:そうなんです!台座もすばらしかったんです!蓮華に刻まれている彫刻も、邪鬼の表現も実にすばらしかった!また、本館では運慶作として最近話題になった真如苑と光得寺の大日如来像も展示されています。お厨子の美しさも格別でした!!