あーゆーふぉーりーなー?
2011年 08月 28日
東博・本館の大階段左手の広い部屋20室の奥の方で、たいてい毎日、ボランティアによるワークショップが開かれている。
外国人に声をかけると、だいたい面白がって参加してくれる。そのうえ制作中は皆とびきり楽しそうだ。
この日は着物と銅鏡の形をしたポストカードに獅子や鳥などの図案のスタンプを押すワークショプだったのだけれど、外国人たちは皆上手!日本人は考えすぎるのかな?
欧米や韓国の人には「ようこそ東京国立博物館へ!」「旅行でいらしたんですか?」「わあ、たった5日間の日程?短いですねえ!」「日本の印象はいかがですか?どこへ行かれました?」「うわあ!お連れの方、きれいな方ですねえ。」、中国系の人には「中国のどちらからいらしたんですか?」「お子さん背が高いですねえ。」「写真お取りしましょうか?」「何を日本で買われましたか?」
たったこれだけのことを、英語(支離滅裂に単語を並べるだけ)とスペイン語(中国語が交じった変さ)と中国語(発音悪い!)で外国のお客さんと話すのだけれど、それでも皆にっこりと向き合って話してくれる。そういう文化なのだ。
考えてみたら、東博は外国人に話しかけ、外国語を練習するのに絶好の場。町で用もないのに声をかけたら怪しまれるだろうが、ここれでは「お客様対応している」という名目があるから怪しまれない(笑)。
ニュージーランドからきたグループの作品がとてもきれいだったので、記念に写真を撮らせてもらった。男性の方は作品(一番下の作品)を持ち、ニコっと笑ってはいチーズ。作品だけ撮るつもりだったから、驚いた(笑)。
一番右のカードを作った女性に「太陽の形ない?」と聞かれた。「う〜ん月はあるけど太陽はないですね」「じゃ、月でいいわ」ということだったのだけれど、確かに太陽をあしらった日本古来の図案ってあまり見た事が無い。文化だなあ。
また東博では着物をきたお客様も多い。昨日は芥子色の麻の着物を着た若旦那風のイキの固まりのような男性がいた。着物にも半襟にも足袋にもしわ一つない。完璧に着物をきている。家に帰って母に話すと「着慣れている人ね。日本舞踊の先生じゃない?」ということ。生きた日本の伝統文化にもここで出合える!
蛇足だが、某国際協力関係の組織に着物や民族衣装を着て仕事する京都の若旦那風のイケメンがいた。「あっ今日は紋付袴だっ」「おっ!今日はビルマの正装かあ」「うわっ原色!アフリカ?」その人以外は全員スーツだから、当然のことたいへん目立った(かっこ良かった事も付け足しておきます)。
いっそ東博も関係者全員着物着てちょんまげ結って働いていたら、世界でも注目の博物館になるだろうなあ。毎日でなくても、週一日「伝統文化を支える日」と決めたら面白い。お客さんにも館内で着物を有料で貸し出したらいい(笑)。日本人には西洋風建築の表慶館の前で西洋風ドレスを、本館前で外国人対象に着物を。中国では観光施設ではどこでも貸衣装はあって、私も何度か着た事がある。お客さん絶対増えると思いま〜す!(笑)