歌麿「太閤五妻洛東遊観之図」
2012年 03月 28日
東博のボランティア仲間とお花見の話をしていたら「花見と言えば、今すごい作品が展示されてるよ。歌麿の最後の作品とも言われているものだよ」と案内してくれた。
歌麿「太閤五妻洛東遊観之図」。
全体が桜色に染められ、たいへん豪華で美しい。太閤秀吉がその女達と共に花見をしている作品で、「徳川家を描いてはいないといえども、権力者を絵の題材にするとはけしからん」ということで、幕府は歌麿を50日間、刑務所へ放り込んでしまう。版元は財産半分の没収だ。
「歌麿はよっぽど怖い目にあったんだろうねえ。ショックで刑務所から出てきた時には、すっかり惚けちゃった。刑務所を出てからは絵を描くことができなくなってしまって、そのまま2年後(53歳)死んでしまう。だからこの作品は、歌麿が死ぬ原因を作った作品でもあり、歌麿の最後の作品とも言われてるんだ。」
こんな池上彰さんみたいな明朗解説を聞くと、浮世絵に興味の無い私でも興味が湧く。これが巨匠歌麿の最後の作品かあ(他にも描いてるらしいけど、最後の代表作品)!すっご〜〜い!!
王子に花見に行くのが本当に楽しみだ!