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ディゴリベラ15m、藤田嗣治20m、岡本太郎30m。

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先日、テレビで藤田嗣治の「秋田の行事」が紹介されていた。

「秋田の行事」。藤田嗣治が秋田の富豪:平野政吉氏に依頼され、平野政吉が建設する美術館の壁を飾る壁画として1937年に制作。縦3.6m、横20.5m(面積73.5m2)。でかい!どれだけの製作期間がかかってるんだろう?下書きもせずに、なんと174時間で描いたそうだ。いくら描き込んでいないとしても、これだけでかいキャンバスを塗りたくるだけで普通はそれ以上の時間がかかるはずだから、驚異的なスピード。
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フジタはメキシコで出会った壁画運動に感化され、この大きな壁画を完成させたという。メキシコの壁画運動とは、ディエゴ・リベラが中心になって行った文盲の先住民インディオたちのために壁に描いた政治的活動だ。

メキシコ?壁画?思い出したのが岡本太郎の「明日の神話」。
岡本太郎もまた、メキシコで壁画運動を見、メキシコで大きな壁画を描いている。渋谷駅に飾られている「明日の神話」。1968年〜69年に制作、縦5.5m、横30m(面積165m2)。
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フジタや岡本太郎が憧れたディエゴ・リベラ。ディエゴ・リベラの代表作である国立宮殿の大壁画「メキシコの歴史」(面積480m2)が1929〜1935年の制作、「アラメダ公園での日曜の午後の夢」が 1947-48の制作で縦4.2m、横15.7m(面積66m2)。
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陶器のような美しい白亜地と浮世のような平面を描いた画家:藤田嗣治。
強烈なフォルムや色彩がとても20世紀らしい芸術家:岡本太郎。
メキシコを代表する画家であり、インディオの文化に光をあてたディエゴ・リベラ。

フジタも岡本太郎もリベラの「メキシコの歴史」を見たに違いない。そしていつか己も壁画を描きたいと願ったにちがいない。

フジタと岡本太郎がメキシコで繋がるなんて思わなかった。そしてメキシコと絵画という縁で、私も繋がっている。神様が編み出す織り物の文様がひとつでも読み解けた時は、運命さえ感じてしまう。

ディゴリベラ「アラメダ公園の日曜の午後」15m、藤田嗣治「秋田の行事」20m、岡本太郎「明日の神話」30m。名嘉真麻希がいつか描く壁画は何メートルあるだろうか。いつかいつか、彼らにも勝るとも劣らない壁画を描きたいと願うのだった。とりあえず高さ10センチでも40mの絵巻物を描いてみるかなあ(笑)。
by office-maki | 2012-06-24 19:17 | アートな話 | Comments(0)

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