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東博の根付コレクションが10月30日〜全部公開される!

根付(ねつけ)。江戸時代の実用的な小物。今で言うキーホルダーや携帯ストラップ。日本に来た外国人達はそのかわいらしさに魅了され、買い集めた。

日本人も洋服を着るようになって着物でしか使えない根付は不要だったから「買ってくれるなら、売るよ」と、気安く外国人に売った。結果、日本の物である根付は、日本国内から姿をほとんど消した。
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日本国内では、質量ともに根付の最大のコレクションを誇るのが東博(東京国立博物館)。実業家:郷誠之助男爵が集めた古根付コレクション272点と高円宮殿下が集めた根付コレクション260点(現代根付250点と古根付10点)。そしてクインシー・ショー氏が寄贈した、根付付きのたいへん美しい江戸後期の印籠62点。それらを含むと東博には現在、108件の根付付き印籠と、単体の根付565件があるようだ。
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日本国内で、江戸時代と現代根付のコレクションとしては量質とも最大の東博で2012年10月30日から、所蔵の根付のほぼすべてが公開される。
東京国立博物館140周年特集陳列 根付 郷コレクション

東京国立博物館140周年・高円宮殿下十年式年祭記念特集陳列 根付 高円宮コレクション

どちらも10月30日〜12月9日まで。楽しみだなあ!


海外の美術館の根付についても調べてみた。
ちょっと調べただけでも、大英博物館2000点(常時展示600点)、メトロポリタン美術館2500点、ビクトリア&アルバート美術館1000点(常設展示100点)、カウンティ美術館600点(常設展示150点)。

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これらは個人の収集家が、個人のコレクションをまとめて寄贈した結果。そういえばイギリスやアメリカの美術館に行った際、ネツケをたくさん見た。その時は日本のものだとさえ知らなかったが、日本でよりもむしろ外国での方が根付はよく知られている。だからこそフィギア等の日本のサブカルチャーや村上隆のセンスが外国で評価されやすい下地をつくった、と言っていいと思う。文化の交流は、後世にとって決して無駄にはならないのだ。
by office-maki | 2012-11-10 11:53 | 東博が好き | Comments(0)

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