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宝箱:女子美祭に行った。

卒業して19年。中学高校の6年間を過ごした女子美祭に行った。高校卒業後は数度行ったけど、すごい久しぶり。だけどなんにも変っていなかった。そこかしこにアートがあふれている。東高円寺の駅を降りたら早速このポスター。いきなり、ものすごく女子美チックで、笑う。
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女子美へ向かう道中では、緊張した表情をした女子美受験を考えている小学生たちの姿を見かけた。構内にいる男性は3パターン。誇りで一杯の顔をしたお父さん、お姉さんが女子美にいるから来た内気そうな弟、彼女がいるのでしょうがなく女子校の文化祭に来た彼氏君達。

そして、今も昔も何にも変らない女子美生たち。
私のいた頃よりも少し静かで品が良くなったかな?とは思ったけど、その雰囲気は20年前と何にも変らない。
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今も売店はイワタなのかな?と思い行ってみた。そこには見慣れた女性の姿が。
「でも私の事知ってるはずないし。」と思い声をかけなかったが、おばちゃんがすぐ私の事を見た。「あなた、卒業生でしょ?その眉毛と目(たぶん体型も。笑)、覚えてるわよ。」だって。すごく感激!
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写真を撮ってくれたのは、見知らぬ(だけど同じ時期に女子美にいた)2個上の先輩。その隣には、小学生のお嬢さん。娘さんは来年女子美を受けるので、女子美祭に来たのだそうだ。

帰り道では、女子美を訪れた小学生達が高揚で輝いた顔をしながら、母親に「絶対女子美に行くんだ!」と話していた。その姿は、私やすべての女子美生と共通する思い出でもある。
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今アメリカのドラマ”glee”にハマっていて、これが高校をドラマにしている。物語に登場する、男子校ダルトンのブレインと彼の歌に夢中になっているのだけど、彼のファンの方のブログを見て、女子美に対する自分の感情を、はじめて理解した。

守られた環境。その宝箱の中で、私たちは育った。
そこにいる自分は楽しいし幸せなのだけど、一般の世界と離れている事をうすうすは知っている。守られている事にいつも罪悪感を感じている。教員達はいう。「ここにいるのは、幸運な事。その”持っている”ことの責任を、正しい形で社会に出しなさい」と。

在学中感じた、喜びと罪悪感。卒業してからは、今までの環境とあまりに違う世界。宝箱を恨めしく思った事もあった。きっとその気持ちは浦島太郎が竜宮城に対して思った事と同じ。楽園に戻れないのなら、楽園のことを知りたくはなかった。楽園の体験が、現世を生きて行くことをよりつらくする。

でも今の私が思う事。この宝箱を全力で守り育てたい。その環境が、尊く貴重なものであることを知っているから。そして、そんな聖域があることは、きっと世の中をより豊かに変えるから。私だけの聖域を私も持っているから。聖域を作り上げるのは長い時間と正しい努力が培われた結果だけど、失ってもまたつくれる事を知ったから。深くて豊かな世界を。

聖域がなければ、この世から想像力が消えてしまう。物事を産み出す原動力である想像力が。絶対にこの世界に想像力は必要なのだ。

とてもすっきりと、今まで来た自分の道を理解し、これから行く道が見えた一日だった!この記事を読むのにぴったりな曲 ”It's Time(glee cast)”
by office-maki | 2012-10-27 10:11 | 日記 | Comments(0)

制作した作品と、日々の感動を自由気ままにアップしています。下の各カテゴリ(●絵、★文章)もどうぞご覧下さい(^-^)♪ なかま まき


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