4月28日(日)、東博で仏像のボランティア・ガイドを担当する。3人で分担するので今回は10分だけの担当。それでも原稿書いて、ビデオ撮影で練習していたので、それなりの自信のもとに仲間に聞いてもらったのだけど、いろいろ言われてしまった。「”壇像”ダンゾーって耳で聞いただけだとちょっとなんの事か分からない」「なんで壇像の特徴が深くて細かい彫りなの?木が硬いから彫りやすいの?」など。む〜道理な指摘だ!
考えてみればここのところ忙しかったので、ガイドに比重をそれほどおいていない。久しぶりのガイドであったから、もっと準備と練習が必要だったのだ。
法隆寺宝物の一部である如来像は穏やかな微笑みを浮かべている。それは「六観音と似ている」とか、「アルカイックスマイルの北魏様式の面影を残している」とか言うのだけど、中国では、朽ち果てて今にも消えていこうとしている仏像ばかりを見てきた。
信仰をする人がいなくなるということがどういう事か、中国の仏教遺跡は教えてくれる。
かつて三蔵法師が通った場所には、残念ながら現在仏教が信仰されている地域はほとんどない。かつて三蔵法師が泊まって説教をした都市も、すでに説法を聞く人どころか動物の気配はまったくない。昔よりも乾燥が強まり、砂漠は広まるばかりだ。
中国で著名な仏教遺跡はほぼ制覇したのだけど、それは数が限られているからだった。話がそれたが、こういう画像を改めて見ると、現在伝わる仏像って本当に貴重だなあ!