仏像仲間が「興福寺について調べレポートを全員分コピーして下さい。名嘉真さんはアシュラね。」と宿題を出してくれたおかげで、今さらながら阿修羅について勉強したのだけど、非常に面白かった!
興福寺の阿修羅像。いわずとも、日本で一番人気のある仏像だ。
2009年に行われた「阿修羅展」では、東博95万、九博71万、興福寺に来場した25万人とあわせると190万人を超えとか。世界一の動員数として話題になった。(ちなみにモナリザ展(74年)150万人!)
私は中学の頃、「百億の昼、千億の夜」(原作:光瀬龍、漫画:萩尾望都)を読んで阿修羅のファンになった。今回の宿題のおかげで20冊近く興福寺についての本をぱらぱら読んで、やっぱり仏像はいいなあと改めて思った!
中でも北進一さんの「
アシュラブック」が非常に面白かった。なんと阿修羅が東博所蔵の東洋館の十一面観音(壇像、多武峰神社)と宝慶寺(西安)の十一面観音とつながるとは驚き!阿修羅をはじめ、戦闘神である八部衆がなぜ子供のような顔をしているのか、なぜ阿修羅だけが鎧をまとっていないのか。なぜ美少年なのか。
すべての答えはここにある。この本、内容が濃く、重複しいている内容は多いのだけど、非常に面白い。仏像好きな方には是非おすすめ!
それにしても、光明皇后、金鼓、金光明最勝王経(こんこうみょうさい しょうおうきょう)。光、ひかり、ヒカリ。まばゆい光に溢れた場所で、美しい響きに耳を傾けるほとけたち。そんな情景を想像しながら仏像を見ると、今までとまったく異なって感じるのだった!