あなたの顔がきたないからじゃない
2009年 04月 08日
こんな時にある講義に参加したら初対面の人に「あなたニキビひどわね。皮膚科医行った方がいいわよ」と言われた。今までニキビで何年もいろんな病院に通ったけど治らなかったので、ニキビで皮膚科に行こうとは最近思ってもみなかった。初対面の人にニキビのことを言われて傷ついたけど2,3日後には受け入れられ皮膚科に行く気になった。
近所のあべ皮膚科に4年ぶりくらいに行った。先生に「ニキビとアトピーは完治するとは思ってないけど今の状態を落ち着かせてほしい」的な話をすると
ニキビになるのはアトピーだからであること、皮膚が汚くてニキビになるわけではないこと、乾燥しているからアトピーになるわけではなく、アトピーだから特定のアトピーの場所が乾燥してくることの説明を受けた。
「あなたの顔が汚いからニキビになるわけじゃない。油脂で顔が汚れているから毛穴がふさがっているんじゃなくて、アトピーだから毛穴がつまりやすくなるのがあなたのニキビの原因だよ。普通の皮膚の人がやる洗顔方法やピーリングは絶対禁止。」と30分ほどかけて語りかけてくれた。その上、「赤く膿んでいるところは少ない。日ごろがんばって手入れしているんだね」とも言ってくれた。
あなたの顔が汚いからニキビになるんじゃない。
この言葉を聞いて不覚にも医者看護師のまえで泣いてしまった。
30歳過ぎの年齢になるまでに一般的なニキビ対処法は全部やっていることを先生はお見通しだったようで、ニキビにならないための一般的な生活面での注意や洗顔方法のアドバイスは一切出なかった。
ニキビのせいで今まで悲しい思いをたくさんしてきた。
「肌がきれいね」と女同士でいいあっている友人のそばでいつもニコニコと作り笑いをしてきた。肌の話になるといつでも逃げ出したい気持でいっぱいだった。「「ニキビになるのは自分が悪い。運動しなかったり油ものを食べすぎているからだ、コーヒーなど刺激物を飲むのが悪いんだ」と相手の視線を感じてきたし、また自分を責めていたから、先生のひとことにどれだけ救われたかわからない。
結局、この日はニキビ治療のためにもアトピー治療のためのステロイド系の水性と油性のクリームが処方された。びっくりしたことに、ニキビの上に油性のクリームを塗っているのにニキビが日に日に良くなっていく。先生の言うとおりだった。
本当に救われた一日だった。先生自身が皮膚の問題で苦しんだことがあるのだろうか。
先生の真剣で思いやり満ちた目を忘れることはないと思った。