2012年夏の展示作品がいい!
2012年 08月 13日
浮世絵コーナーでは全てが「うちわ絵」。超あだな姐さん達が美しい。呉服問屋の見本帳として残っていた作品だそうで、服の模様がめだつ作品ばかり。そして服の模様が背景に使われたりもしている。全体的に非常にデザインチックで美しい!
肉筆画も非常にかわいい早乙女が。当時の流行メイクで口紅が緑色。今なら目力アイラインというところか。表装の表具も服の模様で現代チック(人気の書道家、岡本浩平さんの作品でインドネシアのバティックを表具に使った作品があったけど、布の模様を全面に打ち出すのは非常にアリ)!
本館1階では高村光雲の「老猿」をたくさんの人が写真を撮っている。その隣には息子高村光太郎の作品が。う〜んこの彫刻水準では、父親に並べなかったよね...智恵子抄の原稿と合わせて展示してもいいところ。
同じく本館1階では興福寺伝来の文殊菩薩が、乗り物の獅子と台座から下ろされ、3パーツに分かれて展示。隣のガラスケースには従者もいる。それぞれがとても美しい。こちらも大迫力。
平成館で展示中の、ジョサイア・コンドルが描いた東博本館の設計図も非常に良かった。元本館の窓には赤煉瓦と白レンガのコントラストが。スペインのコルドバのメスキータのアーチをイメージしていたに違いない。メスキータ(イスラム教とキリスト教の装飾の融合)を通して文化融合(西洋と東洋の文化)を全面に打ち出していに違いない。
小袖もたくさん出ているし、彫刻では国宝の広目天が美しいし、全体的に印象的な作品ばかりが展示されている夏の東博だった!
浮世絵は8月19日(日)にボランティアガイドがある。ガイドはムッシュS。面白いに違いない。是非聞きに行きたい!