ハートネット「選ばれる命 」シリーズが骨太(追記入れました)
2014年 06月 04日
卵子についての特集をやっている時は、そこには現実の紹介しかなくて、すでにその対象年齢をすぎているから「いやだなあ」と思ったけれど、今回はドイツでの妊婦の相談所の存在等を紹介することで、これからの日本の社会にも「こういうものがあれば皆が救われる」と、提言を行っていて非常に救われた。
それにしても、さすがはドイツ。番組では、「東ドイツと西ドイツがひとつになったとき、子供とどう向き合うかも問題になった。女性も労働力である旧東ドイツ側の考えは”生まれて来る子供が障害がある可能性があるなら中絶をみとめるべき”」で、カトリックが多い旧西ドイツ側では「中絶は殺人で、どんな子供も宝もの。社会が大事にするべき」という考えをまとめるために、相談員を配置したということ。番組では、医者と保母さんのような目をした相談員が一人の母親について真剣に相談しあっていた。お腹の中の子供とその母親をすっぽりと抱きかかえているようだった。
日本よりも出生率が低いドイツ。できるだけ多くの女性に子供を生んで欲しい、でも女性の意志が尊重されるべきで、その意志決定をサポートするシステムができあっているのがすごい。出生率の低下が深刻な日本だからこそ日本でも取り入れるべき体勢だと思った。前向きにこの問題に取り組んだ番組に拍手!
2014.6.10追記
障害のある子供を神様がその親に託したのは、神様が「この親なら大事なこの子を託すのに足りる人間だ」と最高に信頼しているからだと私は思っています。実際に、障害のあるお子さんを持つご両親は立派な方ばかり。
高齢出産の場合、「親が年を取っているから、この子をずっと支えることができない」と子のゆく末を案じて中絶する方もいれば、「自分たちのもとに来てくれた」と出産を決意する方もいると思うけれど、どちらも子供を思う親の気持ちであって、どちらのケースの場合もその親をサポートする社会でなければならない、と強く思う。
障害のある方をサポートすることは当然で、イタリアでは障害のある方が健常者に支えられながら働いている姿を何度も見かけたのだけど、日本の社会もできるだけ早くもっとそうなればいいと思うのだった。