病院に行くと、今まで見ない世界を知ることになる。本当にたくさんの人に世話になるんだな。父は「病気は一人で治すもん。生まれた時も死ぬ時も俺は一人だ」なんて言っていたけど、病院でどれだけ多くの若い方達にお世話になることか。人間、親がいなきゃ生まれないし、一人じゃ働いたってお客も給料くれる人もいないし、死ぬまではいろんな人にお世話になるのだ。だから周りの人に自分もできる限りのことをするべきなのに。自分のことも大事にするべきなのに。
数多くの看護師、医師、機械の作動を確認する人、介護人などいるけれど、中でも理学療法士さんが神だ。絶対に彼は人間じゃない!肺の専門の理学療法士さんだそうで、酸素の値を確認しながら動作を行ってゆく。その間に声がけしたり、看護師さんを読んでくれたりと人情味溢れていて、彼の知識にも脱帽する。この方にお世話になれただけでこの病院に入院した甲斐があった。
父のことで、自分の30年後について考える機会を得た。今回、父の入院の為に3人の保証人が必要だった。今回は母と私、それに夫の名前を書いたけれど、さて私の老後は?子供や甥姪がいないし、年下の従兄弟も周りにはいない。夫が死んだ頃、私が入院したいと思っても保証人になってくれる人がいない。どうしたらいいんだろ?不安になる。
保証人がいなくても入院できる病院もあるそうだけれど、認知症に自分がなったら入院費の支払いもできない。他人にお金を預けてお世話してもらう算段はお金渡したら騙されてしまうだろうなあ。
ちょうど今年NHKでも「保証人がいないこれからの老後」という特集があったみたいだけれど、そういう場合は社会福祉協議会に相談したり、業者にお願いするようだ。「相続人」について、老後の保証人について、これから20年かけてたっぷりと用意しなくちゃ、と思うのだった。