ピピポパッパポ、ピピポパッパポ‥‥
この2ヶ月間で頭にこびりついた人工呼吸器の警告音。呼吸回数が多すぎたり、気道内圧が高い(=痰が詰まってる)と鳴る音で、派手に鳴り響いたって、看護師さんを呼んで痰を吸引してもらうしか手段がない。そしてとってもとっても警告音はなり続ける。
そんな人工呼吸器がやっと取れた。医者からは「肺が持っても、だんだん心臓が弱くなってくるからいつ死が訪れてもおかしくない」と言われていたけれど、お父さん、心臓強くて良かったなあ!さすが若干4歳で戦後朝鮮から引き上げてこれるだけの体力があっただけのことはあるな!
いろんなチューブが取れて、生きる方向に向いてきた。回復が見えてきた。
勝山さんの遺稿が「ナースコール」という題名で、「たかだか3センチほどの光る円形を押すと看護師さんの声が聞こえてきて、それだけでパニックから脱出できる。安心することができる」とあったけど、本当だな。病院に入院している患者は皆、3センチの円形を手のひらに抱え、いつ押すか、いつ押すか、と備えている。そんなリアルな描写は病院にいないと出てこないな。
父はナースコールをいつ呼ぶか、いつ呼ぶか、と緊張感のある夜がだいぶ減って良かった。これで入院生活の7割が終了したのだと思いたいな。